フンシャルのクジラ船で船酔いしないために
フェリーでは平気な人でも、マデイラ沖のうねりには意外とやられます。このサイトで紹介する船の中には揺れ方がずっと大きいものがあり、持ち物も船ごとに変わります。このガイドでは両方を扱いますが、医療的な話は薬剤師に相談を、というところまでです。
フンシャル沖が揺れる理由
マデイラは大西洋の真ん中にぽつんと浮かび、リスボンは北東へ約1,000km。そのため南岸に届くうねりは、広い海を渡ってきたものです。南側は風よけになる側ですが、晴れた日でも長くゆったりした横揺れは普通にあります。
胃にこたえるのはスピードよりこの横揺れです。船が勢いよく進んでいる間はたいてい平気で、動物を見るために減速したときに気分が悪くなりがちです。
いちばん揺れるのはどの船?
小型の高速艇は跳ねます。XpointのRIB(硬式ゴムボート)やBlue Safariの高速艇は、うねりを突き抜けるのではなく乗り越えて進むので、波のひとつひとつが背中と膝に響き、しぶきも横から入ってきます。
止まった船は横に揺れます。Blue Safariのあるレビュアーは、気分が悪くなったのは沖へ向かう途中ではなく、エンジンを切ってクジラの横に停まっていたときだったと書いています。この時間はどの船にもありますが、大きな船体ほど揺れはゆっくりです。
いちばん安定しているのは大きなカタマラン(双胴船)で、2つの船体が重さを分散します。5つの中で最大なのはMagic Dolphinの2階建ての船です。VipDolphinsもカタマランですが、リスティングには船酔いしやすい人には向かないとあるので、その言葉どおりに受け止めましょう。
セーリングヨットは帆を上げると風を受けて片側に傾きます。その一定の傾きのほうがモーターボートの細かな揺れより楽だと感じる人もいれば、そうでない人もいます。Gaviaoが帆を上げるのは十分な風があるときだけです。
Blue Safariのリスティングは腰痛のある人と妊娠中の人の参加を断っており、それだけ衝撃が強いことがわかります。船体の形ごとの長所と短所はボート比較にまとめています。
乗船前にできること
- 船酔いしやすいとわかっているなら、ツアーの前に余裕をもって酔い止めについて薬剤師に相談する
- 空腹でも重い朝食でもなく、軽めの食事をとっておく
- できれば午前の便を選ぶ。朝のうちは海が穏やかなことが多い(いつもではありません)
- 料金より胃のほうが心配なら、大きめの船を選ぶ
- 時間に余裕をもって着く。暑い日にマリーナへ急ぐのは体に良くありません
海の上で
水平線を見てください。動かない線を見ていると、目に入るものと体のバランス感覚が一致しやすくなります。スマホの画面を見下ろすのはその逆です。
揺れがいちばん小さい、低くて船の中央寄りの場所に座りましょう。船首は上下の動きがいちばん大きく、カタマランでは上のデッキのほうが下より揺れます。
こもった船室より新鮮な空気のほうが効きます。気分が悪くなり始めたら乗組員に伝えてください。ほとんどのツアーで見慣れている光景なので、どこにいればいいか知っています。カタマランならトイレもすぐ近くです。
子どもも酔います。大人より早いこともあります。フンシャルで子ども連れのホエールウォッチングのガイドでは、小さな子に向く船と各ツアーの所要時間を紹介しています。
揺れに弱い人に、大きく安定したカタマラン
Magic Dolphinのハイブリッド電動カタマランは5つの中で最大で、料金は約39ドルから。2層のデッキに2つのトイレがあり、全員分の座席もあります。所要2.5〜3時間で、動物の近くでは静かな電動エンジンに切り替わり、GetYourGuideでの評価は4.6(11,100件以上のレビュー)です。
どの船でも持っていきたいもの
軽いバッグひとつでほぼ足ります。下のリストはこのサイトのどのツアーにも当てはまり、その後の説明で船ごとのルールを補足します。
- ウインドブレーカー。暖かい日でも海上は風が強いと注意書きのあるリスティングが複数あります
- 日焼け止めとサングラス
- あごひも付きか、頭にしっかり合う日よけ帽子
- 遊泳タイムのあるツアーなら水着とタオル
- 水平線の潮吹きを見るための双眼鏡
- RIBに乗るならスマホ用の防水バッグかジッパー付き袋

船ごとの注意点
約39ドルからのMagic Dolphinでは、リスティングでハイヒールが禁止されているので、かかとの低い靴を履きましょう。遊泳タイムは3時間のツアーで天候が許せば行われ、シュノーケルは各自持参です。飲み物と軽食はバーで購入できます。
Gaviaoのヨットは船上で靴を履けないので、マリーナで脱ぎやすいものを。カボ・ジランでの停泊時のシュノーケル用具と飲み物は用意されています。
Xpointのリスティングはウインドブレーカーの持参を求めていて、冬は屋根のないRIBに暖かい防水ジャケットがあると安心です。水面のすぐ近くに座るので、バッグは濡れるものと考えておきましょう。
VipDolphinsでは、カボ・ジランでの遊泳用にシュノーケルとゴーグルが含まれています。軽食とオープンバーも料金に含まれるので、水着と日よけ以外はほとんど必要ありません。そこで泳ぐツアーについてはカボ・ジランのガイドで説明しています。
Blue Safariには遊泳タイムも食べ物や飲み物もないので、水を持っていきましょう。所要2時間と5つの中でいちばん短く、長く海に出ていたくない人に向いています。
天候と季節
冬は風が強くうねりも大きくなり、ツアーが中止になるのはそういう日です。海が荒れすぎていれば業者は日程変更か返金に応じ、Gaviaoは別の日への振替か全額返金を選べます。
気温は一年を通して穏やかで、冬の日中はおよそ17〜19 °C、夏は22〜26 °Cですが、船がスピードを上げると体感はもっと涼しくなります。季節の比較はマデイラでクジラに会えるベストシーズンのガイドでどうぞ。
海が荒れて引き返すことになっても、滞在の早い時期に予約しておけば再挑戦しやすくなります。何も見られなかった日の後に各業者が何を用意しているかは、クジラが現れなかったときのページで紹介しています。